公認心理師の小鹿和男です。
私は元教師で、教職生活の半分を通常学級、半分を特別支援学級の担任をしておりました。
50代になって退職まであと少しの時、A君に出会いました。
A君はゲーム依存で苦しんでいました。
ご家族も苦しんでいました。
私はそれまでゲーム依存の子どもに出会ったことがなかったので、有効な手だてを何一つ授けてあげられませんでしたが、いろいろ文献を調べているうちに「ゲーム依存は新しいタイプの依存症である」ということがわかってきました。
そこから、ゲーム依存症について学習を深めていきました。
同時にA君の回復支援について学校、保護者、地域の協力を得ながら、進めていきました。
その結果、A君は「ゲーム0(ゼロ)、103日間」を達成して卒業していきました。
ゲーム0(ゼロ)でリアル世界の素晴らしさに気付いたA君は充実した中学校3年間を過ごして、県立高校の入試を見事に突破して、高校生となりました。
現在は会社員として楽しく働いています。
この経験から「ネット・ゲーム・スマホ依存症は治る」との信念を持ち、カウンセリングを続けています。
また、2019年には「子どものネットリスク教育研究会」の公式インストラクターの資格も得て、幼稚園から高校まで予防授業、講習を続けております。
ネット・ゲーム・スマホ依存症はつい最近認定された疾病であり、誤解や偏見が多いのも事実です。
したがってさまざまな情報がネット上にあふれて問題を複雑化させております。
しかし、コロナ禍の中、ネットやゲームに逃げ込まざるを得ない多くの子どもたちがSOSを発しています。
私は長年、教育に携わったものとして、明るい未来を創る子どもたちの健全育成に全精力を捧げる覚悟でおります。
今後とも「こころの相談室こじか」の活動にご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。